「気色」の意味

「気色」の読み方は「きしょく」または「けしき」と読み、読み方によって意味も異なります。

・「きしょく」と読む場合

  1. 感情が顔色に表れた様子、顔色
  2. あるものに抱く感情
  3. ある事柄に対する意向
  4. 気分、病状

・「けしき」と読む場合

  1. 人や自然の様子、顔色、態度
  2. 何かが起ころうとする兆し
  3. ある事柄に対する意向
  4. 気分、機嫌

「きしょく」と読む場合、多くは顔色や人の気持ちを表すときに使われますが、「けしき」は人の気持ち以外にも外に現れた物事の様子を表わし、広い意味で使われます。

「気色」の使い方・例文

顔色、人や自然の様子

  • 気色きしょく(顔色)を変えて驚く
  • 得意げな気色けしき(様子)で笑う
  • 相手の気色(きしょく/けしき)(顔色、様子)をうかがう
  • 今日は空の気色けしきが良く、晴れ晴れとしている

あるものに抱く感情

  • 虫は気色きしょくが良いものではない
  • 気色きしょくが良いような、悪いような複雑な気持ち

ある事柄に対する意向

  • 王から御気色(ごきしょく/みけしき)を賜る(王のご意向をうかがう)
  • 帝から御気色(ごきしょく/みけしき)あり(帝からのご意向があった)

気分、病状

  • 気色きしょくが次第に回復する

何かが起ころうとする兆し

  • そろそろ春の気色けしき
  • 何か良いことが起こりそうな気色けしき

気分、機嫌

  • いらいらしているのか、顔が気色(きしょく/けしき)ばんでいる(怒っている)
  • 彼は今日、気色けしきが悪い(機嫌が悪い)



「気色」が入る自動詞

自動詞 意味
気色けしき立つ 気配が生ずる・心持が態度に現れる
気色けしき付く 気色立つ・気色ばむ
気色けしき取る 気色を見て取る、感付く・機嫌を取る
気色許けしきばか 形ばかり・いささか
気色(きしょく/けしき)ばむ 意中を顔に表す・怒った様子・意気込む・意味ありげな様子・(出産などの)兆候

「気色」が入る慣用句

慣用句 意味
気色けしきあり 趣がある・異様だ・意味ありげだ
気色けしき覚ゆ 情趣深い・不気味
気色けしき給わる 御意を伺う
気色けしきに入る 気に入る
気色悪けしきあ 機嫌が悪い
気色きしょくが悪い 気持ちが悪い、不快

「気色」の類語

顔色
相好・形相・血相・面構え
あるものに抱く感情
気味・心気・心地・心境
ある事柄に対する意向
考え・内心・本心・本音・意見・意中・胸中・魂胆・腹案
何かが起ころうとする兆し
兆候・前兆・予兆・気配
病状
病態・容態・症状