「慄く・戦く」の意味

恐怖、寒がる人
「慄く・戦く」の読み方は「おののく」と読み、恐怖・寒さ・興奮などで体や手足が震えるという意味があります。

「恐れ戦く」という場合は恐ろしさで震えあがるという意味になり、「戦く」を加えることで恐怖感をより強調しています。

「慄く・戦く」の違い

「慄く」の「慄」は、栗のいがを見て心の中でおそれるという意味の漢字です。

そのため「慄く」は何かを見聞きしたり、感じたときに恐怖のためにぞっとする、身がすくむという意味があり、目に見えない抽象的な、心の中の恐怖・不安を表すときによく使われます。

「戦く」の「戦」は戦うことを表す漢字ですが、戦争・試合などの具体的な争いでの恐怖や緊張、武者震いなどを表すときや、人間以外の物が震えているときによく使われます。人間以外の物が震えたり揺れたりする様のことを「そよぐ」とも言います。

「慄く・戦く」の使い分けについては、何かが恐ろしくて、おののき震えることを「戦慄」とも言うので、どちらの漢字を使用しても間違いという訳ではないですが、細かく使い分けるなら上記のようになります。

「慄く・戦く」の使い方・例文

  • 怪しい人影を見て慄く
  • 不気味な声が聞こえて慄く
  • 森で熊に遭遇して慄く
  • 余りの寒さに慄く
  • 決戦試合を前に、体が戦く
  • 成功するかもしれないと、期待に戦く
  • 木の葉が風に戦く
  • 連続放火事件に、人々は恐れ戦く

「慄く・戦く」の類語

類語
戦慄・震慄・寒心・寒気・悪寒・震撼・震慴しんしょう震駭しんがい屛息へいそく顫動せんどう・身震い・身の毛立つ・総毛立つ・鳥肌が立つ・寒気立つ・粟立つ・弥立つ