「冴える」の意味

「冴える」の読み方は「さえる」と読み、

  1. 月・星などの光が(寒空に)くっきり澄んで見える
  2. 音・声が澄んで、くっきり聞こえる
  3. 色がくっきりと鮮やかに見える
  4. 頭の働きが鋭さを増す、神経がたかぶって眠気がなくなる
  5. 技術・腕前などが鮮やかに発揮される
  6. 表情・気分がすっきりと晴れる(冴えない)
  7. 物足りない、ぱっとしない(冴えない)
  8. 寒さが厳しくなる、冷える

といった意味があります。

1の意味では、特に冬の時期に月や星がはっきり見える様子を表わします。

6、7の意味では「冴えない気分」「冴えない表情」のように否定形で使われることが多い言葉です。

8の意味はやや古い表現で、古文・俳句などで使われます。

「冴える」の使い方・例文

月・星などの光がくっきり澄んで見える

  • 冬の空に星が冴えている
  • 寒空に月が冴える
  • 月が冴える中秋の晩
  • 次第に冴える星月の光

音・声が澄んで、くっきり聞こえる

  • 冴えた声で話す
  • 笛の音が冴えて聞こえる
  • 冴えた音色が遠くまで聞こえる

色がくっきりと鮮やかに見える

  • 火が冴えるように赤く燃える
  • 青々と冴える空
  • 白い花が日光で冴える
  • 冴えた蛍光色

頭の働きが鋭さを増す、神経がたかぶって眠気がなくなる

  • 頭が冴えて、色々なアイデアが思い浮かぶ
  • 今日は勘が冴えているのか、色々と上手くいく
  • 記憶力が冴える
  • 目が冴えて眠れない

技術・腕前などが鮮やかに発揮される

  • 職人の技が冴えた逸品
  • 役者の演技が冴える
  • 皮肉が冴えるコメンテーター
  • 料理の味が冴える調味料
  • 美貌の冴える女性

表情・気分がすっきりと晴れる

  • 眼の光が鋭く冴えている
  • 調子が冴えてくる
  • 青白く冴えない顔
  • 頭がぼやけたように冴えない

物足りない、ぱっとしない

  • 冴えない服装
  • 景気が冴えない
  • 成績が冴えない
  • 冴えない天気

「冴える」の類語

月・星などの光がくっきり澄んで見える
澄明・清澄・さやか・定か・はっきり・鮮やか・際やか・ありあり
音・声が澄んで、くっきり聞こえる
清澄・明瞭・定か・はっきり・際やか
色がくっきりと鮮やかに見える
定か・鮮明・鮮烈・はっきり・鮮やか・際やか・ありあり
頭の働きが鋭さを増す、神経がたかぶって眠気がなくなる
明晰・明敏・鋭敏・俊敏・鋭利・犀利・定か・はっきり
技術・腕前などが鮮やかに発揮される
鮮烈・こなす・熟練・練熟・円熟・老熟・老成・敏腕・手捌き
表情・気分がすっきりと晴れる
定か・爽快・清爽・清々・晴々・釈然・すっと・さっぱり・はっきり・さばさば
物足りない、ぱっとしない
鈍い・淡い・仄か・ぼうっと・ぼんやり・もやもや
寒さが厳しくなる、冷える
厳冬・底冷え・凍える・凍て付く・冷え切る・冷え込む