「伊達」の意味

「伊達」の読み方は「だて」と読み、

  1. 人目を引くような派手な振舞いをすること
  2. 侠気きょうきを示そうとすること
  3. 好みなどが洒落ていること

といった意味があります。

1の意味では、外見を派手に着飾るという意味でも使われます。

2の意味で「伊達に~でない」という形で使われる場合は、「見栄を張って~しようとしている訳ではない」「見せかけで、無駄に~している訳ではない」という意味で使われる言葉です。

慣用句

「伊達」の入る慣用句には、「伊達の薄着」という語があり、着膨れするのを嫌って、寒いのを我慢して薄着をすることという意味の言葉です。

江戸時代、町火消しや鳶者(大工)は寒い日でも白足袋、法被はっぴ一枚の姿をしており、その服装が「男伊達」であるとされていました。

「男伊達」「男達おとこだて」という語は、男の面目を立てて振舞うこと、または男気がある人という意味です。

由来

「伊達」の語源は、江戸時代後期の習慣について書かれた『嬉遊笑覧きゆうしょうらん』によると、物事を立て通そうとするという意味の「たて」の語が濁ったものが「伊達」となったという説があります。

また、奥州の大名・伊達政宗の部下が華美な装いをしていたことが「伊達」の語源になったという説もあり、由来については諸説あります。

使い方・例文

人目を引くような派手な振舞いをすること

  • 伊達な踊りを舞う
  • 伊達に啖呵を切る
  • 伊達な着物を着ている
  • 伊達眼鏡をかける

侠気きょうきを示そうとすること

  • 伊達な若衆
  • 豪快な伊達男
  • この役目は、伊達や酔狂で引き受けた訳ではない
  • 伊達に歳を取っている訳ではなく、相応の経験がある

好みなどが洒落ていること

  • 伊達な趣味を持っている
  • 伊達な遊びを楽しむ

類語

人目を引くような派手な振舞いをすること
華美・華麗・華やか・煌びやか・麗しい・目もあやに・晴れやか
侠気きょうきを示そうとすること
任侠・義侠・義気・心立て・男気・男伊達・見栄を張る(切る)
好みなどが洒落ていること