「泡沫」の読み方・意味

泡
「泡沫」は「ほうまつ」もしくは「うたかた」と読み、泡のことを意味しますが、そこから儚いものや問題にならないもののたとえにも使われます。

泡沫の入る四字熟語に「泡沫夢現ほうまつむげん」(夢現泡沫とも)という言葉がありますが、これは「泡沫夢現の世の中」というように、儚いものをたとえる意味があります。

泡沫人うたかたびと」は、人の命の儚さを水の泡にたとえた言葉ですが、出会いのむなしさを表す語として、妻や愛人のことを指すこともあります。

「泡末」と書くのは誤用

泡が消えていくイメージや、「沫」という漢字があまり見慣れないことから「泡末」と書かれがちですが、正しくは「泡沫」です。

「泡沫」の「泡」も「沫」も同じあわ(泡)を意味しており、同じ意味・似た意味を組み合わせた熟語となります。

「泡沫」の使い方・例文

  • 池の上に泡沫ほうまつが浮かんでいる
  • 泡沫のように出てすぐなくなる会社を、泡沫ほうまつ会社という
  • 当選する見込みが極めて低い候補者を、泡沫ほうまつ候補という
  • 今となっては、過去は泡沫うたかたの夢のようだ
  • 人の一生は、泡沫うたかたの如く過ぎ去っていく
  • 泡沫うたかたの恋に身を焦がす

「泡沫」の類語

水泡・気泡・水沫・あぶく
儚いもの 幻・夢幻・仮初・束の間・空しい・虚しい・玉響たまゆら・色即是空