「穿つ」の読み・意味
「穿つ」の読み方は「うがつ」と読み、
- 穴をあける、掘る、突き通す、押し分けて進む
- 物事の隠れている面を指摘する、うまく言い表す
- 目新しく凝ったことをする
- 衣服、履物などを穿く
といった意味があり、現在は1、2の意味で使われることの多い言葉です。
2は1の意味が転じて、物事の事情がよく分かっている(通じている)人を表し、3は2の派生で他人と違い、斬新な視点で物事を見る(通じている)人を表します。
4は「ズボンを穿く」「靴を穿く」というように、下半身に穿くものを身につけるときに使われます。
慣用句に「雨垂れ石を穿つ」という言葉がありますが、雨垂れが長く同じ所に落ちると石にも穴を穿つように、非力でも根気よく続ければ、最後には成功するという意味があります。
「穿った見方」の正しい意味
「穿った見方」という言葉が、何かを疑った目で見るという意味で使われがちですが、正しくは物事の本質を捉えた見方という意味です。
そのため「穿った見方(深読み)をし過ぎて良くない」というように悪い意味で使うことも誤用であり、「穿った見方」とは観察眼や洞察力があるというような、良い意味で使われる言葉です。
「穿つ」の使い方・例文
- 木を釘で穿つ
- ドリルでトンネルを穿つ
- 彼の指摘は、この事件の真相を穿っている
- 人情の機微を知っており、穿った見方をする
- 物事の真理を穿つ発言
- 誰も見たことが無いような、穿った服装
- 出掛けるために靴を穿つ
「穿つ」の類語
穴をあける | 穿孔・刺し通す・突き抜く・抉る |
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物事の事情がよく分かる | 聡い・聡明・鋭い・鋭敏・明敏・明達・明哲・賢明・賢い・利口・俊秀・粋 | 目新しい | 斬新・新鮮・新奇・奇抜・新式・独特・独創的・個性的 | 穿く | 履く・召す・つける・着用・纏う |