「岡惚れ」の意味・語源
「岡惚れ」という言葉には、他人の恋人や、親しい交際のない人を密かに恋することという意味があります。
「岡惚れ」の語源は諸説あり、「岡(丘)」は人々の生活地の傍らにあったため、「岡」は「脇、傍ら」という意味を持つようになり、脇から人を好きになることを「岡惚れ」と言うようになった説です。そのため「岡惚れ」は「傍惚れ」とも書くことができます。
この説で生まれた言葉には「岡惚れ」以外にも「岡目八目」「岡っ引き」「岡場所」などの言葉があります。
別の説では、江戸時代に幕府に公認されていない遊郭を「岡場所」と言い、その岡場所にいる遊女に本気で恋することを「道ならぬ恋」「叶わぬ恋」ということで岡惚れというようになった説もあります。
「岡惚れ」が入ることわざ・都々逸
「岡惚れ」が入ることわざには、「相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ」があります。
相惚れは両思い、自惚れは独りよがりの恋、片惚れは片思い、岡惚れは密かな恋のことで、人が人を好きになるときには、色々な形があるという意味です。
七・七・七・五の音数律で作られる都々逸には「岡惚れ三年 本惚れ三月 思い遂げたは 三分間」という作者不詳の歌があります。
「長く岡惚れしていた気持ちが本惚れになり、やがて思いを遂げて両思いになった」「人生の内で色々な人を好きになるが、本当に好きな人とは短い間しかいられない」など、様々な解釈ができる歌です。
「岡惚れ」の使い方・例文
「岡惚れ」の類語
類語 | 横恋慕・片恋慕・片恋・片思い・恋い焦がれる・胸を焦がす・身を焼く |
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