「思いを馳せる」の意味
「思いを馳せる」という慣用句には、遠く離れている人・物事を思うという意味があります。
「思いを馳せる」と同じ意味を持つ慣用句に「思いを致す」というものがありますが、この場合の「致す」は心が思うところまで及ぶようにするという意味があります。
「思いを馳せる」は遠く離れたものを懐かしく思い出すのに対し、「思いを致す」はある物事に心を向けるという意味で使われます。
「思いを馳せる」の誤用
「思いを馳せる」の「馳せる」には気持ち・考えを遠くに至らせるという意味がありますが、その他にも速く走るという意味があり、そこから「思いを走らせる」と言われることがあります。
しかし「思いを走らせる」という慣用句はないので誤用となり、「思いを馳せる」が正しい表現です。
また「思いを懸ける(掛ける)」という慣用句がありますが、恋い慕う、心配をさせる、望みをかけるという意味のため、「思いを馳せる」とは意味が異なります。
「思いを馳せる」「思いを致す」の使い方・例文
思いを馳せる
- 故郷に思いを馳せる
- 若い頃に思いを馳せる
- 故人に思いを馳せる
- これからの将来に思いを馳せる
思いを致す
- 日本の将来に思い致す
- 人生について、思い致すところがある
「思いを馳せる」の類語
類語 | 懐古・旧懐・懐旧・郷愁・追想・追慕 |
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