「牛耳る」の意味・由来
「牛耳る」の読み方は「ぎゅうじる」と読み、団体・組織を支配して、自分の思いのまま動かすという意味があります。
「牛耳る」は「牛耳を執る」という故事成語が由来で、中国・周の官制について記された「周礼」が出典とされています。
「周礼」によると、古代中国では各国の王が同盟を結ぶ際、牛の耳を切って血を飲む習慣があり、その耳を切り取るのは同盟国の中で最も強い国の王でした。そのため「牛耳を執る」は同盟の盟主となることを意味しましたが、それが転じて団体などを実力で支配するという意味にもなりました。
「牛耳る」は良い意味で使える?
「牛耳る」は「この町を牛耳る町長は、住民のことを第一に考えてくれる」というように、ときに良い意味でも使われますが、「牛耳る」という言葉に支配するという意味合いがあるため、悪い意味で使われることの多い言葉です。
「牛耳る」を良い意味で言い換えるなら、「仕切る」「管理する」といった言葉がよく使われます。
「牛耳る」の使い方・例文
- 国を牛耳る権力者
- 街の裏側を牛耳る、影の実力者
- 人々は彼の下で牛耳られていた
- 悪人に牛耳られたままでいるなど、納得できない
「牛耳る」の類語
団体・組織を支配して、自分の思いのまま動かす |
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牛耳を執る・統べる・束ねる・制する・仕切る・握る・掌る・支配・掌握・掌理・君臨・管理・管轄・所管・所轄・直轄・主管・統率・統帥・統御・統轄・総轄・総攬・総理・左右制御 |