「何れ菖蒲か杜若」の意味・語源
「何れ菖蒲か杜若」という言葉には、どちらも優れていて、優劣が決めにくいことを意味します。
菖蒲と杜若は同じアヤメ科の花であり、その美しい姿は似ていて区別が付きにくいことから生まれた言葉で、「何れ菖蒲か杜若で、大勢の美女が揃っている」というように、女性の美しさを表すときによく使われます。
語源の一説には、平安末期の武将、源頼政が妖怪・鵺を退治した際に、褒美として頼政が思いを寄せていた女官・菖蒲を賜ろうとした逸話があります。
鳥羽天皇は複数の美しい女官たちに同じ衣装を着させて薄絹の陰に並ばせ、菖蒲がどれであるか当ててみよと頼政に言いましたが、困った頼政は「五月雨に沢辺の真薦水たへて いずれ菖蒲と引きぞ煩う」と、いずれが菖蒲であるか迷って詠んだことが由来とされています。
「何れ菖蒲か杜若」の類語
類語 | 双璧・両雄・龍虎・いずれ劣らぬ・伯仲の間・兄たり難く弟たり難し |
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