「断腸の思い」の意味
「断腸の思い」の読み方は「だんちょうのおもい」と読み、はらわたが千切れるほどの悲しみという意味があります。
「断腸」ははらわたを断ち切るという意味で、きわめて悲しい、苦しい気持ちを表すときに使われる言葉です。
由来
中国南北朝時代・宋の劉義慶が編纂した「世説新語」が出典です。
後漢末~東晋の著名人の逸話が書かれたこの書は三十六篇に分かれており、二十八篇の「黜免篇」が由来です。
晋の武将・桓温が船で蜀に攻め入ろうとした際、従者が捕まえた子猿を母猿が百里余り追いかけて船に飛び乗りましたが、そのまま息絶えてしまいました。
また、その母猿の腹の中を見たところ腸がずたずたにちぎれていたという故事によります。この話を聞いた桓温は怒って、子猿を捕らえた従者を部隊から追い出しました。
使い方・例文
- 断腸の思いで家族と別れる
- 病気に苦しむ子を見て、断腸の思いがする
- 断腸の思いで、大切なものを譲る
- 断腸の思いで決断する
類語
強い悲しみ |
---|
悲痛・沈痛・腸を断つ・胸が裂ける・身も世も無い |