「肝を冷やす」の意味
「肝を冷やす」という慣用句には、驚き恐れる、ひやりとするという意味があります。
危機感を感じて、肝臓に冷水を注がれたようにぞっとする気持ちを表し、「胆を冷やす」と書かれることもあります。
「肝」が使われるのは、肝臓には度胸が宿るという意味があるためで、「肝が据わる」なども胆力を表わす言葉です。
「肝を冷やす」と「頭を冷やす」の違い
気持ちを冷静にすることを「頭を冷やす」ということがありますが、「肝を冷やす」には冷静になるという意味はないので、「怒っていないで、肝を冷やせ」と言うのは誤用です。
正しくは「怒っていないで、頭を冷やせ」と言います。
「肝を冷やす」と「肝を潰す」の違い
「肝を冷やす」に似た慣用句に「肝を潰す」がありますが、「肝を潰す」には非常に驚くという意味があります。
「肝を冷やす」は驚きと共に恐怖感を表しますが、「肝を潰す」は、突然の悪い出来事、予想外の悪い結果に仰天する様子を表わしています。
「肝を冷やす」の使い方・例文
- あわや大事故と肝を冷やした
- 崖から転落しそうになり、肝を冷やす
- 爆発音が響き、肝を冷やす
- 幽霊を見たと思って肝を冷やす
「肝を冷やす」の類語
驚き恐れる、ひやりとする |
---|
戦慄・恐慌・恐怖・怖気・怯む・怯える・冷や汗・どきり・ひやり・ひやひや・怖気立つ・危機一髪・身の毛も弥立つ・心胆を寒からしめる |